ミニマリストを目指すヅカオタの修行の日々

ヅカオタがミニマリストになるべく奮闘する毎日をつづります

星組 THE ENTERTAINER 結構ツボです

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星組のこうもりとTHE ENTERTAINERをみてきました。今週末がもう楽だなんて・・・早すぎる。芝居の前にショーの感想から書きます。野口先生の本公演デビュー作だそうです。おめでとうございます!そしてありがとうございます!このショーはかなりツボでした。意味不明なシーンがなく、わかりやすく、明るい生命力があふれている様!そして正統派な(?)ダルマが満載、これに尽きます。

 ダルマたくさん

星組はちえ様卒業演目以来で、とくに贔屓がいるわけでもなく、軽い気持ちでみれるという気楽さと楽しみがあります。歌うまトップコンビというだけで「宝塚歌劇団をみるんだ!」と意気込める貴重な組でもあります。

この星組公演はまさこ卒業やマギー様降臨など色々ありますが、芝居のストーリーのなさにぐうの音も出なかった1時間半が遠い昔のことに思えるほど、ショーに破壊的に吸い込まれてしまった。

いやもう不意打ちってこういうの?

好物だらけのショーだった。コンガの次ぐらいに好きになった。

真面目に俯瞰して落ち着いてみたので、ショーの構成を普通に楽しめる姿勢だったというのもあると思います。ちえ様の時代は目立ってダンスが特徴的でしたが、その他大勢の感じはどうだったかな?私は今の星組は全然揃ってない、という印象を受けたけど、それが気にならないぐらいの絶妙なフォーメーションだったわけです。

冒頭は大階段を多用した登場が多く、かつスムーズで人海戦術極まれりといったところ。個人的に大階段を効果的に使う演出が好みなので、この時点で好きなショー決定。結局ショーってあのだだっ広い空間をいかに埋めていくかということだと思うのです。人いっぱい!と思わせたら勝ちと思う。

そしていきなりラインダンスなんですね。序盤に持ってきたのも長めで気合い入っていたのも102期のお披露目として構成されているからですね(東京は振り分け後のため全員102期は大劇場のみ)。星はダルマ組のビジュアルと自己アピール力が際立っていると思っている私ですが、新しい方たちが増えてもその傾向は変わらずのようです。

よっち先生はどこ?

次は ブロードウェイの場面。賑やかな服装のみっちゃん、「秋葉原にやってきた!」とくるかと思ったらブロードウェイ。何だかオーディションが始まるとかでプロデューサーや振り付けの先生が・・・

よっち先生はいつ出てくるの?

かと思ったほどのデジャブ感ですよ。スターを夢見るタマゴたちの衣装や立ち位置がもう青年館を思い出してしまって泣けてくる(この頃バウではだいもんが初主演していたわけだ)。振り付けのダンスは激しいノリでよっちバージョンより好みかも。

このシーンの場面転換が、盆をくるくる回してテンポよいノリでかなり印象的でした。

まあ全てとっても大きい美女2人の登場ですっ飛んでいきましたけどね。まさこの女装はRising!リピートしている身にはもはや定番ですが、まさかマギー様がダルマ?ダルマはマギー様でしたよね?

マギー様といえば年初の月組公演の客席降りで目の前で歌い踊っていた印象が強すぎて、いやでかい!という印象が強烈でしたが、ダルマ姿細い・・・。

みっちゃんは赤ちゃんになったりジョンソン先生になったり、ふざけるところと真面目なところのオンオフがはっきりしていてよいです。 ジョンソン先生の横にベネディクトはいない・・・あっ紅氏はいるか。このシーンのジャズナンバーはもう定番で、マギー様がいることもあって年初の月組公演のデジャブ感が強い。英語はずるいと1月にも突っ込んでる。

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トップがラインダンス?

そして来た。ラインダンス好きの血湧き肉躍るアダルトラインダンスきた!

娘役がみんな正統派な(何だそれ)ダルマ着てる!トップまでもが!黒燕尾&燕尾風ダルマという大好物が揃っておまけに大規模ラインダンス。最近のダルマって妙な尻尾ついてたり余計な衣装が多いけど、シンプルでよかった。ディズニーシーのビッグバンドビートみたいな衣装感です。娘役のキレッキレダンスが好きなんですよ・・・まとめ髪にシルクハット的な頭部も大好きです。好きなもの尽くし!宙組のショーの小規模アダルトラインダンスもよかったけど、これにはかなわない!

その後も若手を中心としたギンギラアイドル風は瑞々しくどれもよかった。誰が誰だか わからないけど!ピアノ弾き語りあり(これは本当にすごい、多彩すぎる)、クラシカルではないものの定番(と私は思う)の男群舞からのまさことみっちゃんの絡み、からのジュピター!おお!先生と感受性が同年代の香りがする。と思ったら先生の在籍年数をみるにほぼ同世代確定。みっちゃんの歌素敵・・・風ちゃんとのハーモニーはイマイチでしたがここでこの曲を持ってきてみっちゃんが完璧に歌ってしまうのが感動。

 

あー楽しかった。ショーは理屈抜きで楽しめるものでないとさ。風ちゃんは若々しくも浮ついたところがなく、トップのレベル高いっていいなぁ。2人とも何でもできる器用なタイプだと思います。トップには全てを吹き飛ばすアクの強さが必要と思う向きもありますが、それは歌も踊りも芝居も一定の水準を超えてから求められるものでしょう。宝塚の現トップはこれをクリアしているか疑わしい側面がある。その中でこのコンビの作品の捉え方や放出の仕方は、いずれも安心してみれて納得ができ、唯一無二と思えるのです。組全体で破綻した人が少なく安心して見て聞いていられるのも大事。月の優等生カラーよりはキャラクターが原色的かな。雪担としてはうらやましい(えっ)。3番手の礼真琴さんも安定してますよね?95期恐るべし。べにさまは芝居もそうだけど、いつ見てもワンパターンな印象。

ふと思ったのが、器用な人が多い星組だからできた構成のショーでは?花組では難しそうだと頭をよぎりました。先生はみりお様を中心にしたらどんなショーにするだろう?みっちゃんは生粋のエンターティナーで余裕がある。やはりトップは客席を包み込む余裕があって欲しい。最近迷走気味のみりお様には、愛と革命の詩で見せた明るさと貴公子然とした態度を取り戻して欲しい。まずは嫁を変えないと? まあさまはさらっとしらっとしていて、たまきちは頼りがいがあって(まさお氏は我が道を行きすぎて論外)、ちぎさまも肩をあずけられる懐の深さはあるなと思った。